ある日、“偶然”出会った男女4人。 夢が叶わないまま、人生のピークにたどり着くことなく緩やかな下り坂の前で立ち止まっている者たちだ。そんな4人がカルテットを組み、軽井沢で共同生活を送ることになる。しかし、その“偶然”には、大きな秘密が隠されていた……。
巻真紀は別府司の運転で軽井沢の別荘へとやって来た。待っていたのは世吹すずめと家森諭高。東京のカラオケボックスで出会った4人は皆演奏者で、弦楽四重奏をやることになったのだ。ライブレストランで演奏しようという話になるが、その店では“余命9ヶ月”のピアニスト・ベンジャミン瀧田がレギュラー演奏していた。そこで真紀は、突拍子もないことを言い出す。
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